低・脱炭素ソリューションの取り組み
2026/7/10
ヒートポンプを活用したベーパライザー熱源の省エネ化
~ 味覚糖株式会社 福島工場様での導入事例(福島県白河市)~
岩谷産業では、これまで培ってきた事業基盤や技術力を生かし、幅広いフィールドでお客様に低・脱炭素ソリューションを提供しています。今回は、LPG供給設備の電力使用量の削減を目的に、ダイキン工業(株)製ヒートポンプ「JIZAI HEAT」を導入いただいた事例として、味覚糖(株) 福島工場様での取り組みを紹介いたします。
岩谷産業の強み
- ・提案から施工、メンテナンス、ガス供給までワンストップ対応
- ・お客様のニーズに合ったご提案、補助金のご紹介が可能
- ・Jークレジット制度を活用し、ボイラの更新で削減したCO₂排出量の価値化が可能
脱炭素の取り組みは、実績豊富なイワタニにお任せください。
産業エネルギー部
TEL03-5405-5921
ヒートポンプ導入のきっかけは、水道光熱費とCO₂排出量の削減ニーズから
味覚糖(株) 福島工場は、同社グミ製造の約6割を担う主力工場です。需要拡大に伴い生産量が増加している一方で、水道光熱費やCO₂排出量の増加が課題となっていました。
工場ではLPGボイラで蒸気をつくり、商品の製造工程に使用しています。LPGは供給前にベーパーライザー(気化器)でガス化が必要で、従来は電気ヒーターによって加温をする電気式ベーパーライザーを使用しており、電力使用量が課題でした。
その状況下、工場間での情報交換にて「ベーパーライザーをヒートポンプ化すると省エネになる」というアイデアが共有されました。ガス代・電気代の抑制ニーズが高まっていたこと、一年中稼働する設備であり省エネ効果があればインパクトが大きいこと、さらに「新しいものを積極的に取り入れる」という同社の社風も追い風となり、福島工場での導入検討が開始しました。
当社へのご相談から、ダイキン工業(株)との共同提案へ
当社は福島工場の稼働当初からLPG供給を行い、インフラ面のパートナーとして毎年のベーパーライザー点検やボイラ関連のご相談などを伺っていました。その中でヒートポンプ導入の話題が上がったことから、最適な機器提案のためダイキン工業(株)と連携し、循環加温ヒートポンプ「JIZAI HEAT」を熱源とした温水式ベーパーライザーの省エネ型システムをご提案しました。
新システムでは、温水式ベーパーライザーへ「JIZAI HEAT」で製造した温水(約80℃)を供給することでLPGを効率よく気化でき、消費電力は約3分の1となっています。
温水式ベーパーライザーの仕様(約80℃の温水を150L/minで供給、加温能力30kWクラス)を満たし、単機で対応できる点で「JIZAI HEAT」が選択されました。加えて、LPG使用量・電力単価・稼働時間などをもとにランニングコストやCO₂削減効果を試算し、十分なメリットが見込めることから導入に至りました。
既設の電気式ベーパーライザーは残すことで、緊急時にも併用できるバックアップとしつつ、実稼働データを確認しながら安心して新システムへの移行・最適運用を進められるというメリットも備えています。
・ダイキン工業(株)製 循環加温ヒートポンプ「JIZAI HEAT」の詳細はダイキン工業(株) ウェブサイト(https://www.ac.daikin.co.jp/central/chiller/jizai_heat)をご参照ください。
寒冷地対応による安定運転や、工場稼働に配慮した設備工事を実現
福島工場の立地する白河地域は冬季に-10℃近くまで冷え込む厳寒地のため、外気温低下によるヒートポンプ能力の低下や凍結が懸念されました。そこで以下の対策を取り、安定運転を実現。気温が-8℃程度まで下がった日もありましたが、ベーパーライザーの入口温度は60℃を下回ることなく、停止も発生していません。
安定運転のための対策
- ・バッファタンクの容量に余分を持ち、外気温が下がっても必要な水温を維持する設計
- ・ヒートポンプを使用して、LPGを気化できない場合は、電気式ベーパーライザーが補うバックアップ構成
また、生産を止められない工場での設備導入のため、「既設配管の最大活用」「夜間・休日中心の工事でライン停止時間を最少化」といった点にも配慮しました。
今後、夏場の運転データも蓄積し、実測値に基づいた効果検証を行います。ヒートポンプの冷風を室内冷房にも活用できれば、空調用電力の削減も見込めます。
お客様の声(味覚糖(株) 福島工場 インフララインご担当者様)
ヒートポンプ導入以降の温水の温度は安定しています。冬場が一番心配でしたが、問題なく稼働しており安心しています。この地域は-8℃や-10℃になる日もありましたが、タンク容量の設計などを工夫していただいたおかげで、冬場も問題なく運転できました。
岩谷産業さんのように、『今年は何をやりましょうか』と、お互いに相談しながら設備更新や省エネ施策を考えてくれるガス会社さんは多くありません。今後も、新しい省エネ・脱炭素の情報提供や提案に期待しています。
味覚糖(株)について(会社紹介)
「おいしさはやさしさ」を企業理念に掲げる菓子・食品メーカー。キャンディ、グミ、ラムネ・タブレット、スナック、バランス栄養食、サプリメントなど幅広い商品を展開。健康志向やヘルシーエイジングへの関心の高まりを背景に、完全栄養食などの商品開発、大学・研究機関との共同研究、オーラルケア・栄養教育に関するセミナー実施など、「おいしさ」と「からだへのやさしさ」を両立する取り組みを推進している。
・味覚糖(株) ウェブサイトhttps://www.uha-mikakuto.co.jp/
ダイキン工業(株)製 循環加温ヒートポンプ「JIZAI HEAT」について
空気中の熱を利用して循環水を加熱する電気式熱源機。二段階の冷媒サイクルにより、標準で最高80℃、オプション対応で最高90℃の高温出湯が可能で、食品工場など産業プロセスの高温水需要に幅広く対応。燃焼式蒸気ボイラや温水ヒーターからの更新・併用熱源として導入することで、CO₂排出量とランニングコストを大幅に削減可能。
・詳しくはダイキン工業(株) ウェブサイト(https://www.ac.daikin.co.jp/central/chiller/jizai_heat)をご参照ください。
★岩谷産業では、LPG供給に加え、燃料転換やヒートポンプ活用などの低・脱炭素ソリューションを提供しています。
電気式ベーパーライザーは一部の機種で部品供給の終了が予定されており、今後多くのLPGユーザーで更新が課題となります。当社は、ベーパーライザーの更新タイミングを「省エネ・省CO₂」のチャンスと捉え、お客様の現場に合わせた脱炭素ソリューションをご提案します。
お気軽にお問い合わせください。
産業エネルギー部
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