トップメッセージ

「世の中に必要とされる企業」であり続けるために
新たな価値の創出に努め社会に貢献していきます

1930年の創業時より、当社は「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」という企業理念のもと、くらしや産業にエネルギー、産業ガス・機械、マテリアルなど幅広い商品やサービスをお届けしています。その根底には、これからの世の中が必要とする新しい価値を創造することで、社会に貢献したいという思いがあり、それが事業推進の大きな原動力になっています。

当社は1941年から水素を究極のクリーンエネルギーとして捉え、水素エネルギーの普及に向けた歩みを進めてまいりました。当社が1970年に発表した「住みよい地球がイワタニの願いです」をスローガンに、SDGsの達成や2050年カーボンニュートラルの実現に向け取り組んでいます。

水素エネルギー社会の実現に向けては、「水素バリューチェーン推進協議会」共同代表の一員として、また、世界のエネルギー関連企業が中心となって発足した「Hydrogen Council (水素協議会)」の主要会員として、当社はグローバル規模で水素利用促進に向けた活動を行っています。また、2024年9月には、水素社会の早期実現に貢献するため、日本初となる水素関連分野に特化したファンドである「Japan Hydrogen Fund」と出資契約を締結しました。
今後普及が見込まれるFCトラックやFCバスといった商用車向けの水素ステーションの整備にも注力しているところです。当社とコスモ石油マーケティング株式会社の出資会社である岩谷コスモ水素ステーション合同会社は、2024年4月に燃料電池大型トラックに対応した「岩谷コスモ水素ステーション平和島」を、2025年3月には国内初、バス営業所内で運営する「岩谷コスモ水素ステーション有明自動車営業所」を開設しました。
工場の脱炭素化や、電車や船舶など水素を利用する大型モビリティの実用化に向けた水素の需要が拡大する中、コスモ石油株式会社千葉製油所での新たな液化水素製造プラントの建設も検討しています。今後も、お客さまの脱炭素化ニーズに応えてまいります。

CO2フリー水素サプライチェーンの確立に向けては、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金から助成を受け、「液化水素サプライチェーンの商用化実証」に協業各社と共に取り組み、世界に先駆けて大規模な水素の液化・輸送技術を確立することを目指しています。

当社の主力であるLPガス事業は全国約340万世帯の事業基盤を有しています。安定供給、お困りごとの解決、保安、地域貢献、環境などさまざまな側面からお客さまのくらしをサポートしています。また、LPガスに水素を混合して導管供給することやグリーンLPガスの合成に関する研究、2025年大阪・関西万博では、J-クレジットを活用し環境負荷が実質ゼロとなるカーボンオフセットLPガスを供給するなど、LPガスの脱炭素化にも積極的に取り組んでいます。これからも、お客さま・地域から選ばれる「エネルギー生活総合サービス事業者」へと進化してまいります。

また、企業価値向上に向けた取り組みを加速するため、2024年4月にはコスモエネルギーホールディングス株式会社と資本業務提携契約を締結し、水素事業をはじめとする脱炭素社会の実現に向けた取り組みやLPガスなどの既存の事業分野における協業の検討を進めております。

来るべき100周年、そしてその先への飛躍に向けて、これからも全てのお客さま、株主・投資家の皆さま、お取引先、地域の方々、そして社員に新たな価値を提供し続け、“進化する総合エネルギー企業”として持続的な成長を目指してまいります。

代表取締役会長 兼 CEO

牧野明次

代表取締役 社長執行役員

間島寛