中央研究所

施設紹介

機器や設備の実用試験に活用できる大型実験室をはじめ、多様な溶接ニーズに応える溶接デモンストレーションルームや、多機能クリーンルーム、また、再生医療・バイオ研究の開発拠点を整備し、幅広い研究分野に対応した実験環境を整えています。
また、世界トップレベルの高純度ガス分析装置や半導体製造などで使用される特殊材料ガスの分析設備、さらにはナノスケールの材料分析、環境分析、食品・衛生分野における残留農薬分析や微生物分析など、多種多様な研究課題に応える最新で高精度の各種分析装置を整備しています。

溶接デモンストレーションルーム

自動化、高品質化、コスト削減といった溶接現場の多様なニーズに応える溶接ロボットやシールドガスなどのオリジナル技術・商品をご提案。お客様の要望に応じ、シールドガス・溶接材料などの評価試験も実施しています。

溶接ロボット

国内主要メーカーの最新の溶接ロボットを5台常備し、自動化、高効率・高品質化、コスト削減といった溶接現場の多様なニーズに応えます。

レーザー溶接機

レーザー溶接機は入熱範囲が狭く、溶接速度がアーク溶接に比べ速いことが特徴です。中央研究所では、アーク溶接と併用できる機能を有したものや、ウォブル機能を有したレーザーヘッドを常備しています。

溶接機・ワイヤ

国内主要メーカーの最新の溶接機を約10機種、国内外の主要メーカーのワイヤを約120種類取りそろえ、さまざまな条件での評価試験が可能です。

溶接・接合技術

特殊高圧ガス実験室

毒性、爆発性など非常に危険性の高い特殊高圧ガスを取り扱う評価・開発を安全に実施していくために整備された実験室です。例えばClF3(三フッ化塩素)など半導体製造装置内部の成膜処理工程で発生する副生成物をクリーニングするためのガスは、従来、人の手で行っていた作業をガス処理に変更することによって大幅な時間短縮と装置稼働率を向上できることから、多くの半導体デバイスメーカーヘの導入実績があります。

特殊高圧ガス実験室

クリーニングガスの評価・開発や除害装置の性能評価を行っています。

特殊ガス供給設備

モノシランなどの特殊高圧ガスを安全に供給するための半自動設備です。

再生医療・バイオ研究室

再生医療の製品製造を行う施設と同クラスの清浄度を有するクリーンルームを設置。細胞培養・凍結・保管・輸送といった細胞製造工場で行う一連の工程を再現・評価できる設備を備えています。

CO2インキュベーター

温度、湿度を一定の環境にして細胞を培養する装置。二酸化炭素を一定濃度で供給し、培養液のpHを一定に保つ機能も付加されている。

安全キャビネット

iPS細胞など再生医療に用いる細胞は清浄な環境下でかつ漏洩しないようにする必要があります。安全キャビネットは一定の清浄度を保ち、培地の交換や、種々の試薬添加、遺伝子操作等ができる装置です。

蛍光顕微鏡

蛍光試薬で染色された細胞を拡大観察するための顕微鏡。
細胞を生きたまま取り扱えることが特徴で、動的挙動も観察可能です。

凍結保存容器

細胞が長期保管に適する状態にするため、液体窒素を用いて-150℃以下にて保管する容器です。

凍結保存容器

分析室

ナノスケールや超精密な濃度管理など、これからの技術開発で求められるさまざまな課題に、精度の高い数値で対応できる多種多様な分析装置を整備。半導体製造で使われる特殊材料ガスの分析から、ナノテクノロジーの発展を左右するナノスケールの材料分析、世界トップレベルの高純度ガスを管理できる分析装置などを取りそろえています。次代を切り開く技術を正確にコントロールするための最新・高精度分析装置で技術開発に取り組んでいます。

  • 大気圧イオン化質量分析装置

    水素ガス、窒素ガス、ヘリウムガスやアルゴンガス中の極微量不純物の定量分析を行います。

  • X線光電子分光分析装置

    固体試料表面から数ナノメートル(10億分の1メートル)の深さまでにある元素組成とその化学結合状態(金属、酸化物など)を知ることができます。

  • 走査型電子顕微鏡

    固体表面の凹凸を数万倍まで画像化でき、付随のエネルギー分散型X線分析装置(EDS)により、その物質を構成する元素の定性・定量分析を行います。

  • 電界放出型走査電子顕微鏡

    電子線放出に電界(一般の走査型電子顕微鏡は熱エネルギー)を用いることで高分解能を実現した電子顕微鏡。分解能が100万倍でナノレベルの解析に用いられます。

化学実験室

イワタニが取り扱う各種商品の品質評価を行っています。バイオマス発電向け燃科として販売しているPKS(パームヤシ殻)については、発熱量や不純物濃度を分析・評価しています。また、冷凍野菜や水産加工品、畜肉加工品に関してはビタミン含有量などの栄養価分析のほか、残留農薬分析や微生物分析も実施し、食の安全に貢献しています。

PKSの分析

燃料評価として、発熱量や水分など各種不純物10項目について分析可能な体制を整備し、自社で品質評価を行っています。

残留農薬分析

当社が取り扱う輸入食品について、残留農薬などのさまざまな品質分析を行っています。