モノづくりの材料として、エコなエネルギーとして、大活躍!

水素って聞いたことはありますか?日常生活ではほとんど意識したことがないと思いますが、実は水素って、工場でのモノづくりに役立っていたり、エコなエネルギーとして注目されていたり……と、とっても重要な物質なんです。

そこで、このコーナーでは、水素がどんな物質なのか、そしてどんなことに役立つのかしょうかいします!

水素ガスの特徴

  • 水素原子がふたつ合体してできたのが水素ガス
    水素原子がふたつ合体してできたのが水素ガス(水素分子)です。原子というのは、物質のいちばん小さい固まりのこと。原子がくっついてできたのが分子。
  • 超低温(-253℃以下)で液体(※水のような状態)になります。
  • 味もにおいもありません。
  • 水にとけにくい。
  • 水素ガスは、いろいろなガス(※気体。空気のような状態の物質)の中でも、最も軽い気体。
  • 空気と混ぜると燃えやすくなります。
  • 宇宙で最も豊富にある元素。
  • 水素原子(H)と酸素原子(O)をくっつけると、水(H2O)になります。

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理科実験室での水素ガスの作り方

捕集容器に満たして水槽に入れ、捕集容器の中に水素ガスを送って捕集する「水上置換」水素ガスは、理科実験室で作ることもできます。

  • 水に電気を通すと、水が電気エネルギーで分解され、水素ガスと酸素ガスのあわが出てきます。
  • アルミニウムや鉄などに、塩酸または希硫酸という薬品を加えると、あわのような状態で水素ガスが発生します。
  • 水にとけにくいので、「水上置換」という方法で集めます。
  • 爆発しやすいので、火を近づけないよう注意すること。

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大量に水素ガスを作る方法

モノづくりの材料やエネルギーとして使うときは、大量の水素ガスが必要なので、実験室とはちがう方法で作ります。

現在は、LPガス、石油や天然ガスを分解して、水素ガスを取り出すのが一般的。

太陽や風といった自然のエネルギーを使って、水を電気分解して水素ガスを取り出す方法が最もエコな方法。

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工場でのモノづくりで大活躍!

工場での使用例: 口紅を固める、マーガリンの参加防止、ガラスやステンレス鋼の仕上げ水素は、すでにみんなの知らないところで、大活躍しています。工場でのモノづくりなどで、さまざまな使われ方をしているのです。

  • ドロドロの油を固くする

    マーガリンの材料である植物油は、そのままだと、すぐに酸化して食べられなくなってしまいます。そこで、脂肪分子に水素原子を加え、長持ちするようにしています。また、水素を加えることで、液体の油脂が固まって、使いやすくなるというメリットがあります。

    くちべにの材料も油で、もともとは液体。水素を加えることで、固まって、色あざやかになります。

  • ガラスやステンレスをピカピカに

    ステンレス鋼の表面をピカピカに加工したり、ガラスをとうめいに仕上げるときに使われています。

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新しいエネルギーとして注目の的!そのワケは「エコ」!

清清しい渓流の景色いま、水素は次世代エネルギーの主役として期待されています。その理由はおもに3つあります。

  • 燃やしても二酸化炭素が出ない!

    地球温暖化の原因となっている二酸化炭素。これまで一般的に使われていたエネルギー(石油、LPガス、天然ガス)の中には、炭素が多かれ少なかれ入っているから、燃やすと必ず二酸化炭素が発生します。しかし、水素ガスは、燃やしても、水になるだけ。

    二酸化炭素や身体に有害な大気汚染物質がまったく出ないので、「クリーンなエネルギー」として、これからの有力なエネルギーとして期待されています。

  • ハイパワー

    同じ重さのガソリンを燃やしたときと比べて、水素ガスは2.7倍ものエネルギーを生み出すことができます。ハイパワーだから、宇宙ロケットの燃料としても使われています。

  • いくらでも作り出せる

    石油や天然ガスは、大昔に生き物が地中にうもれ、何百万年もかけて変化した物質。現在、人間たちが地下から大量にほりだしているから、あと数十年でなくなるともいわれています。

    一方、水素原子は、水などいろいろな物質にふくまれているため、いくらでも水素ガスとして取り出すことができます。そして燃えたら、もう一度水にもどります。いくら使ってもなくなる心配がないのです。

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「燃料電池」などで活躍してるエネルギー

燃料電池コージェネレーション・システム新しいエネルギー、といっても遠い未来の話ではありません。現在すでに、水素エネルギーの活用は、「燃料電池」という形で始まっています。

  • 燃料電池は家庭や自動車でも使われる

    家庭用燃料電池は、発電しながらお湯をわかす「燃料電池コージェネレーション・システム」に使われています。一方、燃料電池を使い、排気ガスの出ない自動車も走りはじめています。

  • 例えば、アイスランドでは、地熱発電や水力発電から得たエネルギーで、水から水素を生産。その水素を使った燃料電池で、自動車やバス、船などを動かすという国家プロジェクトが進行中。

  • アメリカでは、国が主導して、水素で走る車や、車に水素を入れる水素ステーションの研究が進められています。水素を利用した発電所も建設されます。

  • イギリスのロンドンなど、ヨーロッパの七都市で、水素で走るバスが運行中。

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燃料電池のしくみ

  • 使い捨てではない発電装置

    燃料電池は、「電池」と呼ばれていますが、乾電池とちがって、使い捨てではありません。水素ガスと酸素ガスがあれば電気を作り続ける「発電機」に近いものです。

  • 水素と酸素から電気をゲット

    水に電気を加えると、酸素と水素に分かれます。逆に、酸素と水素がくっつくと、電気ができて、水が生まれます。燃料電池はこの仕組みを利用し、酸素と水素から電気エネルギーを取り出します。出てくるのは、電気と水だけ。

  • エネルギーの材料は空気と水から!

    エネルギー源となる酸素は、空気中にあるものを利用。空気の中身は8割が窒素、2割が酸素で、水素はほとんどふくまれていないため、水素は、現在は天然ガスなどから取り出しています。そしてギュッと圧力を加えて燃料タンクにつめこみ、運んで、使用しています。太陽や風や地熱などの自然エネルギーを使って作った電気で、水から水素を取り出す方法が一般化すれば、もっともっとエコになります!

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