CROSS TALK

DECARBONIZED
SOCIETY

イワタニが実現する脱炭素社会

近年、世界的に注目が高まっている「カーボンニュートラル」や「脱炭素」。
イワタニは部署の垣根を越えて、オールイワタニで脱炭素社会の実現に向けさまざまな取り組みを行っています。
中でも水素事業に注目が集まっておりますが、ここでは脱炭素に向けて水素以外の取り組みを行う4名の社員に、
「イワタニが実現する脱炭素社会」をテーマに語ってもらいました。

PROFILE

口村
2006 年入社・産業エネルギー部
口村 賢司
入社以来産業エネルギー部に所属し、製造業のお客様向けに燃料ガスの供給や省エネ設備の提案営業に広く携わる。北海道・中国・九州と幅広いエリアで活躍し、現在は東京本社の担当部長として、製造現場での低炭素化に務めている。
澤根
2011 年入社・情報企画部(イワタ二ゲートウェイ(株)出向)
澤根 範憲
民生用 LPG の卸営業と工業用 LPG・LNG の直需営業で 10 年間営業を担当。現在は、新規事業部署を経て、イワタ二ゲートウェイ(株)に出向。社内の各部署やクライアントと共同で脱炭素に関する新事業の企画を担当している。
石橋
2012 年入社・ケミカルガス部
石橋 拓也
エアガスや炭酸ガス、ドライアイスの調達を経験し、現在は主に海外での事業拡大と戦略立案を担当している。脱炭素分野に広く関わる部署であるため、さまざまな企業からの要請もあり CO₂回収・有効利用の事業化に広く取り組んでいる。
久保
2017 年入社・機能樹脂部
久保 武史
入社以来機能樹脂部に所属し、海外製樹脂原料の販売や樹脂製品のサプライチェーン構築を担当。脱炭素につながるバイオマス PET 樹脂やさまざまな生分解性樹脂の製品を取り扱っている。

THEME

1
変化の激しい世の中で、
今、何が求められているか

石橋
石橋
2050年の脱炭素社会の実現に向けて世の中が動き出しています。しかし、まだまだ取り組む施策が抽象的で、何をどうしたら脱炭素につながるのか、何をするべきなのか考えている状況ですね。
口村
口村
そうですね。誰も正解がわからない中で、それぞれが独自に環境への配慮を考えなければならないため、お客様は皆さん悩んでいます。ただ、経済活動の評価に加えて、環境への取り組みでも企業価値が評価されるようになってきました。そのため、自社で測った環境負荷の削減効果を社内だけでなく社外にも説明しなければならなくなってきましたね。
澤根
澤根
そうした変化を象徴するのが、国際的な算定基準の導入だと思います。環境負荷や削減効果の目標を作る際に、これまでは日本国内の基準(省エネ法・温対法)で目標設定してきた企業が多かったです。しかし、現在は GHG(Greenhouse Gas:温室効果ガス)プロトコルという国際的な算定基準が用いられるようになってきました。企業は、気候関連情報の開示に取り組む必要性が出てくるなど、自社だけではなくサプライチェーンも含めた GHG 排出量の把握が求められ始めました。
久保
久保
私の担当している現場でも、飲料用ボトルや化粧品容器など樹脂を使用するお客様からはバイオマス由来の樹脂原料がないかというお問い合わせも急増しています。当社では 2010年から販売しているものですが、世の中の変化に合わせて、ここ数年でお客様の意識も変化してきたと肌身で感じています。
石橋
石橋
脱炭素への関心が高まり、求められていることが大きく変化しているからこそ、イワタニがチャレンジする価値や面白さがあるのではないでしょうか。

THEME

2
この時代に、
イワタニができること

澤根
澤根
脱炭素社会の実現に向けて、まずは CO₂排出量を把握することが重要だと考えます。そこで始めたのが、株式会社ゼロボードと協業し取り組んでいる CO₂排出量の算定・可視化サービスです。CO₂の排出量を削減するためには、まず現状を知ることから始まります。イワタニには CO₂削減ソリューションが多くありますので、可視化された結果をもとに、お客様の課題に合わせたご提案に取り組んでいます。
口村
口村
私たち産業エネルギー部は CO₂削減のフェーズで取り組んでおり、製造現場から‟C”(炭素)を減らし、無くしたいと思いながら日々の仕事をしています。これは脱炭素への注目が高まる前から、継続してきた活動です。灯油や重油などの油燃料に比べ、私たちが取り扱っているLPGや LNG は燃焼時の CO₂排出量が少なく、環境負荷の少ない燃料です。環境負荷の少ない燃料を製造現場へ導入することで、‟C”を減らし、脱炭素社会へ貢献しています。将来的にはオールイワタニで「脱炭素社会の実現」が会社のミッションです。水素エネルギー社会の実現やグリーンLPGの社会実装なども実現させ、さらに CO₂排出量を減らしていきます。久保さんの部署はどちらかというと、‟C”の削減というよりは再利用の立場で取り組まれていますよね?
久保
久保
はい。機能樹脂部では環境に良い植物由来の樹脂商品を取り扱うことで、CO₂の再利用を実現しています。一例を挙げると、「バイオマス PET 樹脂」の場合、光合成により CO₂を吸収したサトウキビを、ペットボトルなどの原料の一部として使っています。その他にも樹脂原料のリサイクル事業にも参画しています。
石橋
石橋
再利用で‟C”を循環させることでも改善に繋がりますね。ケミカルガス部のお客様からも「業務でドライアイスをたくさん使っているが、環境的に大丈夫でしょうか」というご質問を受けることがありました。脱炭素というと、炭素・二酸化炭素イコール悪と捉えられがちですが、どちらも有効的な資源であり、人々の豊かな生活には不可欠なものです。私達が取り扱っているCO₂は化学製造工程で排出されたものを有効利用しており、CCU(Carbon Capture and Utilization:CO₂回収・有効利用)にあたります。最近では正しく循環させれば問題ないのだと理解してくださる方が増えていると感じます。このようにケミカルガス部では、‟C”を有効活用して、お客様の経済を回しつつ、環境性を両立させるストーリーを描いています。
澤根
澤根
口村さんが所属する産業エネルギー部では‟C”の削減を、石橋さんが所属するケミカルガス部では‟C”の循環を、久保さんが所属する機能樹脂部ではライフサイクルで‟C”を考える。お客様の業界や取扱商品によって、どのように‟C”と向き合うかを一緒に考えることが大事だと思います。
口村
口村
脱炭素への取り組みを契機として、イワタニでは人も情報も部署を超えた交流が活発化しています。なぜなら、脱炭素社会の実現には部署をまたぐ協力体制が必要不可欠だからです。取扱商品が多いイワタニだからこそ、お客様の課題に即してイワタニのさまざまな側面を当てるご提案が可能になっています。

THEME

3
これからの世界と、
イワタニがすべきこと

澤根
澤根
2050年までに脱炭素社会を実現するため、今後は先にもお話ししたように、CO₂排出量を企業単位ではなく、サプライチェーン全体で考えていくことが重要になると考えています。商社でありメーカーでもあるイワタニだからこそお役に立てることがあると思いますので、それらを上手く生かしていきたいですね。
石橋
石橋
社内のアイテムを最大限に生かすに当たって、重要となるのがネットワークだと思います。その点、イワタニは日本全国にネットワークを持っており、規模を問わず幅広い業種・業界のお客様との関係性が構築できています。どこでどのように‟C”が使われているのか、そして何に困っているのかをきちんと把握した上でご提案できる企業はなかなかありません。社内の部署を超えるのはもちろん、政府や異業種ともタッグを組み、必要に応じてつなぎながら脱炭素社会を作っていけるのが今のイワタニです。海外企業とのお取り引きを担当させていただいているので、国内に留まらず世界的な視野でハブの役割を果たしていければと思っています。久保さんも、海外の業務を担当されてますよね?
久保
久保
最近はアメリカとの業務を担当することが多く、スピード感やインプットの速さに驚かされることが多いです。そういった新しい刺激を大事にしながら、より効果的な CO₂の削減方法を追求していければと考えています。
口村
口村
脱炭素、そして水素エネルギー社会の実現という目標は決まっている中で、そこにたどり着くまでのロードマップを作り、一緒にその道を伴走できるパートナーがイワタニです。カーボンニュートラルの仕組みを社会に実装し、オールイワタニで脱炭素社会の実現に向けて貢献していきます。
※社員所属部署は取材当時のものです。