コックピットができるまで~イワタニの溶接技術が大活躍~

コックピットとはパイロットが乗り込むスペースです。高さ10mのプラットフォームから飛行するパイロットの体を守るために衝撃に負けない強靭さと、機体のバランスを保つための正確さが求められます。当社の中央研究所では、溶接スタッフがコックピットの設計から溶接までを自ら手掛けています。ここではコックピット製作の様子をご紹介します。

写真:コックピットができるまで 写真:コックピットができるまで

「クリーン・エネルギー号」機体製作の様子

コックピットができるまで:1.構想 コックピットができるまで:1.構想


昨年の機体は、より長い飛距離が期待できる「低翼機」(※)へ変更しました。そこで、コックピットの設計では2つのポイントを工夫しました。

①助走のしやすさ
飛距離を出すためには、飛び立つ前に加速して勢いをつける助走が重要です。しかし、「低翼機」は助走時にパイロットと機体が密着する部分が減るため、助走しづらくなります。そこで、パイロットの背中と肘で機体をしっかりと保持できる形状にしました。

②強靭さ
これまでコックピットは機体に吊り下がる形でしたが、低翼機では機体の一部となるために大きな負荷がかかります。そのため、昨年までとは比較にならないほどの強度と剛性がコックピット自体に必要となります。これに対応しつつも軽さを維持するため、当社自慢の溶接技術を駆使することを念頭に、シンプルで効果的なコックピットのフレームの構想を練りました。

コックピットができるまで:2.設計


パイロットの体形に合うようにコックピットの各部分を測ります。
溶接する各部品の細かなずれが全体のバランスや重さに大きく影響するので、メンバー全員とても真剣です。

コックピットができるまで:3.パーツの作成


溶接する部品を成形しています。
この後いよいよ溶接作業に入ります。

コックピットができるまで:4.溶接

溶接動画はこちら溶接動画はこちら

※溶接の光の点滅にご注意ください。


アルミフレームを丁寧に溶接していきます。
薄板のアルミ溶接は、溶接の中でも最も難しいといわれており、当社スタッフの腕の見せ所です。均等、かつ空洞ができないようにすることが重要です。ウェルディングワイヤーという溶接材料を使って、溶接トーチから出るハイアルメイトというガスを活用し、コックピットを溶接していきます。

コックピットができるまで:5.完成


完成したコックピットは想像以上に美しく、メンバー一同大興奮!機体の鳥籠となるこのコックピットに、パイロットが乗り込み、“400m”を目指して飛び立ちます。

※低翼機とは
主翼を機体の底部に取り付けた機体。主翼が水面に近づいた際の気流変化で空気抵抗が小さく、揚力が大きくなる「地面効果」を最大限引き出すことができ、飛距離が伸びることが期待できます。

その他 製作風景など
写真:コックピットができるまで

乗り心地をチェックして調整します

写真:コックピットができるまで

非常にきれいな溶接面

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コックピットの図面