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純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの研究開発・実証開始
- 徳山動物園、周南市地方卸売市場の県内2ヵ所に導入 -

 

岩谷産業株式会社(本社:大阪・東京、社長:野村雅男 資本金:200億円)は、山口県にて採択された「平成26年度 やまぐち産業戦略研究開発等補助金」による新型の純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの研究開発および実証試験(※)に参画しておりますが、このたび2015年3月21日、24日よりそれぞれ山口県周南市内の①「周南市徳山動物園」 ②「周南市地方卸売市場」への実証機導入を決定しました。本実証におけるはじめての実証機導入となります。

 

今後は当社が建設を進めている水素ステーションなどに設置・実証を行い、水素ステーションから商業施設や一般家庭・マンションなどへ水素を供給するモデルの構築を行ってまいります。
(※)本研究開発および実証試験の参画については2014年8月8日付けでプレスリリースしています。

 

■研究開発・実証試験の概要
本研究開発および実証試験は、家庭用(0.7kW機)・業務用を想定した小型の純水素型燃料電池コージェネレーションシステムを開発・実証し、世界初の商品化を目指すものです。
山口リキッドハイドロジェン株式会社(当社の連結子会社)、東芝燃料電池システム株式会社、長府工産株式会社と共同で実施しています。
当社は産業用水素の輸送・貯蔵・供給システム関連技術、水素ステーションの建設・運営などの知見をもとに、純水素型燃料電池コージェネレーションシステムの実証試験およびマーケティング、ならびに機器に組み込む水素バーナーの開発を担当しています。

 

■今回導入する燃料電池システムの特長
今回導入予定の実証機は、従来型から性能を大きく向上させ、50%を超す発電効率を実現しました。今後、本研究開発・実証試験を通じて、発電効率55%への向上や、水素バーナーの組み込みなどの改良を行い、世界初の商品化を目指します。
現在市販されている都市ガスやLPガスを利用する「改質型」燃料電池に比べて、水素のみを利用する「純水素型」燃料電池は、電気・熱エネルギーをより効率良く取り出せる、機器の小型化が可能、水素のみで動作可能であり他のガスインフラが不要などの利点があります。

 

■実証試験概要・場所
① 周南市徳山動物園

開始日 2015年3月21日(土)
実証内容 ゾウ舎の電気やシャワーなどに利用し、コージェネ運転の性能や効果の検証

 

② 周南市地方卸売市場

開始日 2015年3月24日(火)
実証内容 市場の建屋管理などに利用し、塩害影響の検証
※イワタニ水素ステーション山口周南(仮称)より水素ガスを供給予定