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水素ガスベースの新溶断混合ガス「ハイドロカット」を開発
~水素ガスのニューアプリケーションとして販売開始~

 岩谷産業株式会社

岩谷瓦斯株式会社

 

岩谷産業株式会社(本社:大阪・東京 社長 牧野明次、資本金200億円)は、水素ガスのニューアプリケーションとして、水素ガスベースの新溶断混合ガス「ハイドロカット」を開発し、兵庫県姫路市の岩谷瓦斯株式会社(本社:大阪 社長 宮川隆史、資本金16億円)姫路工場内に充填設備を完成させ、昨年度より西日本を中心にテストマーケティングを行って参りましたが、この度、本格的な販売を開始しました。

 

新製品「ハイドロカット」は、クリーンな燃料ガスである水素ガスをベースに、炭化水素系ガスを混合し、より性能を高めた新開発の溶断ガスです(特許登録済)。各種鋼材切断およびロウ付け、一般加熱・圧接作業においても、従来のアセチレンと同様に使用することが可能です。

 

 

ハイドロカットの特長は、以下の通りです。
① 混合ガスの供給であるため、一般高圧ガス容器の中古容器の転用ができ、余剰容器の活用ができ

     ます。さらに、アセチレンでは不可能であった中型集結容器により、容器交換作業の安全性

    および 作業性の改善もできます。

② ハイドロカットは、アセチレンに比べて二酸化炭素排出量の70%が削減可能です。
③ 輻射熱が小さいため溶断作業中の作業者の暑さ軽減や、煤の発生がほとんどないことにより作業

     環境の改善が可能です。

④ 空気よりも軽いため滞留しにくく、逆火も起こりにくいため、安全性においても優れています。
⑤ 圧縮ガスであるため、アセチレンでは不可能であったガス残量管理が可能になり、在庫管理が容易

    になります。

 

同商品は既に大口需要家(造船会社等)で採用が決まり、既存顧客からも好評を得ていることから2012年秋には関東地区での充填工場を完成させ、随時工場建設を進めて全国展開を行う計画です。

 

■ハイドロカット概要
充填工場 兵庫県姫路市大津区勘兵衛町3-2-2 岩谷瓦斯㈱姫路工場内
製品仕様 水素ガスベース混合ガス
             47リットルシームレス容器、14.7MPa(7m3)充填

 

ハイドロカット用47リットルシームレス容器

 

ハイドロカットによる自動切断

 

岩谷瓦斯㈱姫路工場 ハイドロカット充填設備