イワタニ 水素エネルギーハンドブック
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17Q&A燃料電池編Q&A燃料電池自動車編Q&A家庭用燃料電池編Q&A水素エネルギーの基礎知識編Q7A水素から電気を取り出すためには、「燃料電池」を使います。水を電気分解すると水素と酸素が得られますが、燃料電池はその逆の化学反応を行うもので、水素と空気中の酸素を反応させて電気を取り出します。無尽蔵の資源で、パワーが大きく、燃焼性がクリーンである、という水素の優れた特性は早くから注目されてきましたが、ここへきて“クリーンエネルギーの本命”として水素への期待値が急に高まったのは、水素の有効な利用方法である燃料電池の技術が急速に進展し、自動車や家庭用エネルギーとして利用され始めているからです。つまり燃料電池の実用化により、これまで次世代のエネルギーと目されてきた水素の可能性が一気に拡がりました。水素と酸素を燃料にして発電する燃料電池を使います。水素からどうやって電気を取り出すの?水素は「電気の缶詰」水素H2燃料電池電気も水素も、ともに一次エネルギーからつくり出す二次エネルギーですが、電気は①大量貯蔵が難しい②送電によるロスが大きい、という制約があります。具体的には、①季節や時間帯で変動する電力需要に対して、安定的な電気を供給するには電力の貯蔵が不可欠です。そのため揚水式水力発電やバッテリーなどによる電力貯蔵が行われていますが、いずれも大量貯蔵には不向きです。超電導を応用したシステム効率の高い電力貯蔵技術も研究されていますが、実用化には至 っていません。②電気は送電線により、ロスが大きくなります。一方、水素は需要と供給の変動で余った電気を水素として貯めれば、この2つの制約を解決できます。液化水素、有機ハイドライド(メチルシクロヘキサンなど)、アンモニアなどの形で大量に貯蔵することができ、長距離輸送でもほとんどロスはありません。そこで、電気を使用して水素を大量に製造・貯蔵し、消費地まで輸送して再び水素から電気を取り出せばよいわけです。この場合の水素は、いわば「エネルギー媒体(エネルギーの運び役)」の役割を果たすことになります。コストの課題はありますが、これを称して水素は「電気の缶詰」と表現する人もいます。Q6A電気を水素に変えることで、大量貯蔵や長距離輸送が可能になります。電気を水素の形にして蓄えるって、どういうことなの?

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