HTML5 Webook
17/28

1717〈水素の製造方法〉水素の製造方法にはいろいろなものがありますが、いずれも成分に水素原子を豊富に含んだ物質を、適切な方法で分解することで水素を得るものです。現在、国内で利用されている水素は、その多くがコンビナートなどの大規模工場において自家消費するために生産されたり副次的に発生する水素です。その一部は近隣工場へも配管供給されています。これらの水素以外に、幅広い産業用途へ向けて高純度で製造され、外販される水素があります。今後の水素製造水素発電が本格的に導入される2030年頃には、国内で製造する水素だけでは需要を賄いきれなくなると予想されます。そこで、再生可能エネルギーからの水素(大型風力発電、大規模太陽光発電などの自然エネルギーから製造されるCO2フリー水素・P16、FH2R・P22参照)も将来的に期待されています。例えば、海外で豊富な再生可能エネルギーを利用してCO2フリー水素を製造したり、天然ガス田・炭田からCCS(Carbon Dioxide Capture and Storage= 二酸化炭素を分離・回収し深海や地中に貯留する技術)を介してCO2フリー水素を製造するプロジェクトが始まっています。また、このようにして製造した水素を液化水素やアンモニア、有機ハイドライドに形を変えて大量に日本に輸送する実証試験が進められています。さらに国内では、当社と豊田通商、日揮ホールディングスが廃プラスチックのケミカルリサイクルによる水素製造の検討を進めるなど、国内外でさまざまな新しい取り組みを行っています。Q5アンモニア合成や石油精製工程で発生する水素と、化石燃料改質や水電解で製造する水素があります。水素はどこで、どのようにつくられているの?

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る