HTML5 Webook
16/28

1616*1 有機ハイドライド芳香族化合物に水素を結合させた水素化物。触媒反応により水素を貯蔵(水素化)したり、逆に取り出したり(脱水素化)することができる。トルエンと水素を化学反応させたメチルシクロヘキサン(MCH)などがある*2 豪州グリーン水素製造プロジェクト当社と丸紅、関西電力の3社は、豪州クイーンズランド州政府所有のエネルギー・インフラ企業Stanwell社、シンガポールを拠点とするエネルギー・インフラ企業Keppel社とともに、クイーンズランド州グラッドストーン地区において再生可能エネルギー由来のグリーン水素を液化して供給するプロジェクト(CQ-H2プロジェクト)に取り組んでいる*2太陽光や風力、水力、地熱などの自然エネルギーは、CO2を排出しない再生可能エネルギーとして、利用拡大が期待されています。電気は大量・長期間貯蔵が難しく、送電ロスが大きいという制約があります。では、自然エネルギーで発電した電気を水素に変えたらどうでしょう?大規模な風力発電や太陽光発電によって水素を大量に製造し、液化水素、アンモニア、有機ハイドライド(メチルシクロヘキサンなど)*1の形に変えてエネルギーの消費地まで運び、そこで水素を燃料に燃料電池で発電することで、工場・オフィスのエネルギー源や交通システムの動力源にすることが可能です。自然エネルギーでつくったCO2フリー水素によって燃料電池で発電を行うようになれば、理想的な循環型エネルギーシステムが実現することになります。また、余剰電力を使って水素を製造し、貯蔵して使用すればよりエネルギー効率を高めることができます。Q4電気に変換している自然エネルギーを水素に変換すれば、効率的に貯蔵・輸送して必要なときに必要な場所で使えます。クリーンなエネルギーという点では、水素も自然エネルギーも同じでは?水素エネルギーの基礎知識編

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る