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H2−−++1414水素原子H水素原子H++水素分子 H2水素分子 H2原子核の周りを回る電子原子核の周りを回る電子1つの陽子からなる原子核1つの陽子からなる原子核電子軌道電子軌道燃えてもCO2やSOXなどが出ずクリーン火炎が見えない火炎温度が2,000℃と高い無色無臭無毒自然発火しにくい最も軽い気体拡散が速い液体水素は-253℃と極低温である極低温である〈水素分子〉化学の勉強で「スイ(水素・H)、ヘー(ヘリウム・He)、リー(リチウム・Li)、ベ(ベリリウム・Be)…」と、周期表を暗記した方も多いでしょう。その最初に出てくる水素(H)は、原子番号1番。元素としては通常、水や他の元素との化合物として存在します。水素分子(H2)は無色無臭無毒の気体で、融点(-259℃)、沸点(-253℃)はヘリウム(He)に次いで低く、密度は気体・液体・固体のいずれにおいても、全物質の中で最小(=最も軽い)です。可燃性ですが、他の可燃性ガスのように炎の色を見ることはできません。気体の中では拡散率が最大(=最も拡がりやすいガス)で、燃焼すれば酸素と結びついて水になるクリーンなガスです。〈水素原子の構造モデル〉温暖化をはじめ地球環境問題が深刻化するなかで、水素は電気や熱に変えてもCO2や窒素酸化物などを排出しないエネルギーの有力選手として注目されています。その理由は5つ。① 無尽蔵② クリーン③ ハイパワー④ エネルギー媒体⑤ エネルギーセキュリティー水電解や化石燃料改質の他、太陽光・風力・バイオマスなどさまざまなエネルギーの大半を輸入に依存する日本が温暖化対策を迫られるなか、水素は、「資源エネルギー問題」と「地球環境問題」という2つの課題を同時に解決できるクリーンで汎用性の高いエネルギーとして、脚光を浴びているわけです。〈水素の物性〉水や化合物として地球上に無尽蔵に存在し、枯渇することがない燃焼しても水に戻るだけでCO2や大気汚染物質を排出しない宇宙ロケット燃料に使われるほどエネルギーとしてのパワーが大きい大容量電力の長期貯蔵など、多用途に使える二次エネルギーエネルギーから製造でき、調達先の多様化につながるQ1Q2〈水素原子の構造モデル〉〈水素原子の構造モデル〉〈水素分子〉〈水素分子〉水素原子H水素原子Hあらゆる物質の中で最もシンプルな原子構造。最も軽いガスです。無尽蔵の資源で、化石燃料に代わるクリーンエネルギーとして期待されているからです。そもそも水素ってどんなガス?どうして今、水素が注目されているの?水素エネルギーの基礎知識編

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