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10ハイドロエッジ山口リキッドハイドロジェン水素エネルギー社会への鍵は液化水素にある――当社は水素のクリーンエネルギーとしての可能性にいち早く着目すると同時に、大量貯蔵・大量輸送が可能な液化水素のパイオニアとして、その新市場を開拓してきました。現在も、国内で唯一の液化水素メーカーであり続けています。液化水素のメリットは圧縮ガス(トレーラー)の約12倍の量を一度に輸送でき、かつ高純度であること。これにより輸送コストを抑制しつつ大量供給を実現。また半導体や液晶など精密分野の高品質ニーズにもお応えしてきました。2006年に設立した「ハイドロエッジ」(大阪府堺市)では、液化水素プラントに空気分離ガスプラントを併設。LNGの冷熱を活用して空気から窒素・酸素・アルゴンを分離し、さらに生成した液化窒素の冷熱を利用して、天然ガス改質により得た水素を効率よく液化しています。2009年に稼働した「岩谷瓦斯千葉工場」(千葉県市原市)、2013年に稼働した「山口リキッドハイドロジェン」(山口県周南市)は、いずれも食塩電解により発生した原料水素を精製・液化するプラントです。現在、3拠点の液化水素製造能力は、6ライン合計で年間約1億2,000万N㎥(水素ガス換算)。今後、FCVやFCバス、FCフォークリフトだけでなく、トラックなどの商用車のFC化や、水素発電、純水素型燃料電池による発電、さらに、産業分野での熱需要など、ロードマップが描く水素の大量消費時代に備え、4か所目となる液化水素の製造拠点を設立し、製造能力を増強する方針です。海外からの液化水素の輸入と合わせ、国内でも製造体制の増強を図ることで、水素の市場導入拡大にますます貢献していきます。イワタニの液化水素生産(2つの方式・3つの拠点)液化水素製造拠点大量貯蔵・大量輸送・省スペース・高純度である点が液化水素のメリット水素の大量消費時代に欠かせない液化水素

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